大和魂

 ちょっと前になりますが、大関に昇進したお相撲さんが、その時の口上で、日本人の大和魂に言及し、自分もその一人である事に誇りを持っているというような事をおっしゃられた記憶があるのですが、私は突然大和魂が彼の口から出たことに驚きました。というのは私も、戦時中に戦意を高揚するために、軍が意図的に大和魂を曲解して悪用した大和魂ではなく、本来の大和魂を日本人のアイデンティティとして復活する事を望んでいるからです。特に、現代は、グローバルな時代、小さな対立の火種が世界戦争を引き起こしかねない危険性を絶えずはらんでいる時代、大和魂を「大きな和の魂」と解釈して、その危険性を回避するような方向を世界に向けて発信すれば、かつての戦争を引き起こした事への具体的な反省と罪滅ぼしになり、私たち国民も「大きな和すなわち世界平和」をそれぞれの立場で知恵を絞って具現化するようになるのではないでしょうか。
 それこそが、時代とともに進化した「大和魂」と言えないでしょうか。
 私たちの会がいま取り組んでいる「もったいない・ピース・エコ・ショップ」も最初は、「ユニセフ ショップ」から「ユニセフ エコ ショップ」に。次に「ピース エコ ショップ」から「もったいない・ピース・エコ・ショップ」に落ち着きました。
 大和魂も、時代とともに変遷があって当然です。今こそ、かつてのイメージを払拭し、世界に通用するどころか、世界を牽引するくらいのスケールの大きな、それこそ宮沢賢治的宇宙規模に立った「大和魂」にしようではありませんか。