現地見学

 私たちの住む坂東市では、場所的に中央に位置する、歴史上の人物、平将門を祭る国王神社で、放射能測定をしていると聞いていたので、今日は思いたって、市役所に電話をしてその測定の様子を見せていただくことにした。
 毎日、朝の八時半とお昼に測定するというので、光合成細菌の培養のうまい会員とお昼に国王神社を訪れた。時代の流れを感じさせる古い神社の本殿の真ん前が測定場所で、新旧の対峙をそこに見る思いがした。
 地表から一メートルのところを五回測定して、その平均値を出すということで、今日の測定値は0.09マイクロシーベルトであった。この値でずっときているとのことだった。この値は一時間の放射線量なので、一日八時間屋外にいるとして、そこに365日をかけると、平均的に一年間の人間が浴びる放射線量がでるという寸法になる。それで計算すると、262.8マイクロシーベルト、1ミリシーベルトが1000マイクロシーベルトなので、0,2628ミリシーベルトということになる。
 ただし、地表のすぐ近くで測定すると、測定値はそれよりは上がるということ。二倍で計算しても、それでも国が最近基準値を5ミリシーベルトから1ミリシーベルトに下げた、その1ミリシーベルトに届かない。
 しかし、放射線は一日24時間出ているとすれば、この計算ではあてはまらないことになる。0.09に24と365を掛けなければならない。答えは、788,4マイクロシーベルト。すなわち0.7884ミリシーベルトである。それでも1ミリシーベルトには届かない。
 しかし、地表でその二倍、0.18で計算すると、1576.8マイクロシーベルト、すなわち1.5768ミリシーベルトとなり、国の基準をこえることになる。

 上記の話とは別に、私たちの会に、たまたま十年以上前に猿島町の数か所で測定した放射線データーがあり、それらはすべて0,01か0.02か0.03単位である。やはり、3/11の影響は確実にある。
 今回で、原発安全神話は完全にくつがえされ、それどころか、その後始末にも根本的な解決法はなにも示されていない。なにはともあれ、減らすことができれば、世の中に希望の灯がともる。私たち「坂東市有機の里創り研究会」の基本理念は、次世代のため、元気、安心、希望を与える住民参加型の有機の里創りである。