無縁社会

 人と人のつながりが薄くなってきたといわれて久しいです。物質文明、格差社会の中で、無縁社会になっていくのは必然かもしれません。都会は以前からその傾向はありましたが、田舎もだんだんのんびりとしたところがなくなって、人々が疎遠になってきたような気がしてとてもさびしいです。

 そんな中、うちの農場にはお客さんがよく来てくれ、だるまストーブに当たりながら、話しをしていってくれ、昔ながらの雰囲気が漂っていてありがたいです。
 賢治が、人間を「有機交流電燈」と表現して、私はこの言葉に救いを見出し、元気に生き直してこれましたが、現代はこの血の通った温かい交流関係が、徐々に失われつつあるのが、最大の危機であり、累積された社会問題の根源かもしれないとつくずく感じる今日この頃です。
 ピース・エコ・ショップともったいない広場がいつの日か形になって、その地域のたまり場として、一人一人の有機交流電燈が灯された時、裸電球の元で家族が寄り添って生きていた頃の昔の面影がよみがえってくるような気がします。