賢治の言葉

 「永久の未完成これ完成である」これは、賢治の作品の中で、私の特に好きな「農民芸術概論綱要」の中の一節です。でも、好きと言いながら、私はこれをちがう風になぜかしっかり覚えていました。「永遠の不完全これ完全である」というように。
 どちらも、人間の限界を認めながらも、生きていく勇気を与えられるという点では、似ているような気はしますが。
 私は、この言葉によって、毎日自分の中の不完全を自覚しながらも、余り自分を否定しなくなり、曲がりなりにもとにかくやる続けることが大切なのだと、自分を容認できるようになりました。それだけでも、日々が心穏やかに充実して暮らせます。
 みなさんも、お試しになってはいかがですか。