孫の健慈

 これまで二人で暮らしていたのが、今の所八人家族となり、この暑さですから、一日が無事終わるまでとても長く感じます。
 孫の中で、一番年長は小学六年の、と言ってもアメリカでは八月の新学期から六年生なのですが、健慈です。私の周りには三人のけんじがいるというわけです。宮澤賢治、夫の賢二、そして孫の健慈。かけがえのない三人です。
 今回、三年ぶりに会った彼は、次女の表現を借りれば、ミケランジェロ作のダビデ像にどことなく似ていて、笑えました。彼は、今回毎回ピース・エコ・ショップの出店、閉店の時には、自転車で現れ、力仕事を引き受け、又自転車で帰っていきました。帰ると、「ちいばあ、今日はいくらになった?」と聞き、私が答えるとそれを必ずドルに直して、聞き返します。大きくなったら、暑さの中のこの作業を思い出すでしょう。
 昨日は、ゴルフ場も手伝ってくれましたが、ほとんど一日中、いらない材木を大ナタで割り、火を燃していました。最初は火を燃すコツがわからなかったのですが、何日もやるうちに、すっかりコツがわかるようになり、夜になって雷と雷雨の中でも、赤い炎が長く燃えていて、花火ではありませんが、彼のいとこたちが大喜びでした。
 今回の日本での生活は、彼にとっても、私たちにとっても、思いで深い有意義な日々でした。