もったいない

 三女がアメリカに帰って、急に静かになってしまった農場で、孫の絵真のことを懐かしく思い出しています。まだ三歳なのに、頭が進んでいて、六歳の頃の私より進んでいると感じさせられました。お手伝いが大好きで、頼むと喜んで何をおいても、「はい」といってついてきました。
 帰りが近づいた頃いつものように、ゴルフ場で売るミョウガを買ってくださるお客さんにおまけで付けるオオバ、通称青じそを採る時そばで私から渡されたオオバを持っている役目をしてくれた絵真が、一緒に歩きながら自然に口から出た言葉が「もったいない、もったいない」でした。
 ゴルフ場へ迎えにじいちゃんときたこともあって、私たちの生活から、その根幹をなしている「もったない」を彼女の鋭敏な感受性が感知したのでしょうか。まさに生活の中から学ぶ姿勢を三歳から持ち合わせているのだとこちらが感心してしまいました。これこそ「三つ子の魂」ですね。