習合

 みなさんは、「高道祖」この字をどう読むでしょうか。下妻市にある地名なのですが、「たかさい」と読むのだそうです。音訓でも読めないし、不思議で仕様がないので、辞書で「道祖」を引いてみたら「道祖神」が出てきました。そして、このようにありました。「道路の悪霊を防いで行人を守護する神。日本では、「さえのかみ」と習合されてきた。」
 そして、「たかさい」と読むのは、「たかさえ」がなまったのだとようやく納得しました。
 でも次に、「習合」という言葉が、これだけ長く生きていて初めて知る言葉だったので、今度はこれにこだわって、また辞書を。「相異なる教理などを折衷、調和すること。神仏習合など」とありました。
とても日本人らしい、いい言葉だなあと思いました。世界の紛争の種は、お互いの宗教の違いを認め合わないところから、よく端を発します。そこから何十年も続いている戦争を見るにつけ、心が痛みます。
 この習合は、日本人の美徳というか、知恵というか、いつまでも残しておきたい伝統の心のような気がしました。