幼馴染

 小、中、高と一緒に過ごした幼馴染の友達と、長い間疎遠だったのがある時、何でそうなったか定かではないが、縁が復活し、今では切っても切れない親しい関係になっています。私たちの会にもずっと暖かい支援を続けてくれ、故郷の旧友ともずっと親交を温めてきた彼女は小、中の同窓会の時、私の四冊目の本を紹介して、橋渡しをしてくれ、数十冊の本の代金を私は、坂東市が仲良くしている南相馬市へ送ることができました。
 海苔の養殖で有名な故郷によく帰る彼女は、海の香りのする本場の海苔をよく送ってくれ、私も子供の頃を思い出しながらなつかしく、ありがたく頂きました。
 先日、そのお礼に卵とほうれん草を送ったのですが、彼女のメールに印象的な文面がありました。ほうれん草の中に春の七草「はこべら」が混じっていて、彼女の住んでいた地区では、「はこべら」を「花がら」と呼ぶのだそうです。子供の頃、花がらをたくさん摘んでくるとお母さんにほめられたのだそうです。なぜならそれが鶏のえさになるからと。遠い昔の生活の営みののどかさと確かさを感じさせるいい話だなあと感じました。
 これからの時代は、昨年の人類が自ら招いた悲劇を繰り返さないためにも、温故知新の精神で、古き佳き時代を知っている私たち世代が、次の世代に申し送りしていく使命感を持たなければいけないのかもしれない。