心境

 このところ、正直に申せば、なぜか元気が出ない。賢治の人間定義に心底納得して、毎日ゴミ拾いをしながら、自分の魂の命じるままに動いていた頃のあの透明な力が湧いてこない。でもあの頃も、時々は苦しかったことがあったのを、今思い出している。
 賢治の代表作の題名「春と修羅」はそういう人間の二面性を表していて、賢治も春のような幸いの心境と修羅の苦しい心境を味わったからこそ、この題名になったのだろうと私は解釈している。
 やはり、曲がりなりにも今の道を歩んでいこうと思います。そのうちまた元気が出ることを信じて。