公平

 昨年光合成細菌を大きなタンクに水と一緒に入れて、月二回くらい畑中に散布していました。それが今になって効き目をあらわしてきたのはいいのですが、それがすべて公平にいきわたっていたということを、今日思い知りました。というのは、みょうが畑になっている一角が、みょうがの上全体に、素手で触るとそのとげが刺さって痛い草が一面にかぶさっていました。これを取らないとみょうが畑に潜ってみょうがを採れないので、軍手をはめて他の草も含めて取ることにしました。その痛い草は、下をたどっていくと幹がだんだん赤くなり、最後の根っこは真っ赤でした。光合成細菌も赤いので余計相性がよくはびこったのかしらなどと考えながら、光合成細菌は作物も草も公平に元気にしてくれるのだと実感したひと時でした。
ちなみにこの痛い草は「まま子のしりぬぐい」という名前だそうで、その意味の残酷さに、昔の人の生活の厳しさと哀しさを垣間見た気がしました。