ドナルドキーンさん

 今夜日本文学の研究家として知られるドナルドキーン氏が、NHKで話しておられました。親日家で有名な人として知ってはいましたが、震災一か月後に日本への感謝、愛のために日本への帰化を決められた九十三歳の人の言葉は、今日は売上第一位だったお惣菜を作りながらきいていた私の胸に響きました。
 「政治家は政党に関係なく、人間性をもつべきだ」「日本本来の良さをもっと表に出して、発揮するべきだ」
 この日本本来の良さの一つが、日本人だったら誰の中にも刻み込まれている「もったいない」という思いではないでしょうか。もったいないという気持ちは、農耕民族であった日本人が、自然に対する畏敬の念や感謝の気持ちからうまれた生活に密着した精神であり、この未曾有の国難に遭遇している時こそ、国民がこぞってその威力を発揮すれば、そこから活力が周囲に広がっていくと私は信じています。
 これから作る「ピース・エコ・ショップ」は、もったいない物を販売して、その収益金を平和に役立ててもらうとともに、忘れられようとしているもったいないの気持ちを、生ごみなどの問題を通して、呼び起こし知恵を集めて解決していく住民力に繋げられたら、ドナルドキーンさんに感謝なのですが。