危うい時代

 昨夜のNHKテレビで、使用済み核燃料の実態が放送され、つくづく危うい時代を通り越して、絶望の時代に入ったのかと感じさせられました。
 この地震の多い日本列島に、多くの原子力発電所をつくり、その上、更に、その使用済み核燃料を再処理して、核のゴミと分け、ずっと続く夢のサイクルにもっていくという、とんでもない非現実的な「文殊」という施設。文殊の知恵から名付けられたのだろうか。知恵とは、自然に対する敬虔な気持ちと感謝から生まれるものであり、自然破壊の象徴ともいえる施設につけるとは、人間のおごりも甚だしい。
 莫大な量の使用済み核燃料は、無害化されるまで、二万年かかると聞いたのは、私の空耳だったのだろうか。今だに信じられない。原子力発電を続ける限り、それはどんどん増え、いまだにその処理法も決まっていない。
 
 目の前の経済政策だけでなく、命の政策をもっと優先させるべきではないだろうか。