正法眼蔵

 是は、「しょうほうがんぞう」と読みます。曹道宗の元祖、道元が著した書物で、名前は知っていましたが、内容は全然知りませんでした。
 夫が、野菜かごの下に敷いてあった古新聞の(後で日付を見たら、二年前の7月17日でした!)書物の宣伝をたまたま声を出して読んでくれたお蔭で、私の関心の糸に引っかかりました。
 早速、ゴルフ場へその古新聞を持参して読みました。そこには「釈尊が行った哲学を道元正法眼蔵で再考した。そこには常に{縁起}{中道}{今ここ}の考え方が貫かれ、現代哲学に耐える強靭な思索の方法が説かれている。それらを知恵にまで昇華したのが{和}であり、我が国の優れた特色となっている。今を生きる我々はこの縁起の実践に光を当て、未来に向けて哲学することを忘れてはならない。」とありました。
 大学時代に、この本山である福井県永平寺にあこがれて、二週間ほど参禅し、修行僧と生活を共にしました。私が、ゴミ拾いが原点であるのは、そういう所から来ているように思います。
 私たちの会が、宮澤賢治的世界観に立脚しているのも、会の理念が「自由、平等、行動、非政治、非営利」であるのも、ピース・エコ・ショップ事業が、日本人の特色である「もったいない」から知恵が生まれ、仲間が「和」をもって「輪」となし、「世界平和」という人類永遠の課題に向かって、できることから行動しているという所に、道元が示した哲学に相通じるところがあるように思います。
 本の目次に「存在と時間」という項目があり、以前私が「時は金なり」ではなく「時は命なり」だとここでこだわりを述べたことを思い出しました。
 今日は、時間と空間を超えて、道元を知った思い出深い一日でした。