試練

 今年の二月に交通事故を起こし、身体的、精神的両面で、元に戻るのに、約五か月かかりました。というより、この試練のお蔭で、以前の自分より、何事も急がず楽しみながらやれるようになったし、この生活に日々の感謝が強まった気がしています。
 「災い転じて福となす」という諺の通りになったことがうれしいです。特に六月ごろの精神的辛さを忘れないように、これからも心していきたいと思っています。
 今度のことで、家族に心配かけた代わりに、家族の絆が強まった気がしていますが、私の独り合点でしょうか。
 とにかく元の自分に復活できたことは、ありがたき限りです。あの苦しい時期に、こんな日が来るなんて信じられませんでした。
 みなさんは、自律神経失調症という言葉をご存知でしょうか。私は知ってはいましたが、宮澤賢治を自分なりに解釈して、それに基づいて一貫して生きてきて、自ずと律せられ、破たんなく元気で来られました。ゆえに、自分は自律神経失調症とは無縁だと思っていましたが、人間不完全の哀しさで、今年が会の正念場と力み過ぎて、神経のバランスがくずれたのでした。
緊張を司る交感神経と緊張をほぐしてくれる副交感神経、この両者がバランスがとれて、自然体でいられるのが、健全な状態。この副交感神経が、私の場合、出張していて失調症になってしまったということです。次の機会に、どうして元気なったかをお話ししますね。