難病

 このところ難病と闘っている人を取り上げたテレビ番組を、たまたま二回ほど見ました。今夜の方は、筋ジストロフィーと闘いながら、書の道を目指していました。だんだん悪化が進行している中で、書いている気迫が作品にも込められ、こちらにも伝わるほどでした。彼は、自分の作品を自画像、遺書的と表現しました。最近の大作は、人の魂がぶつかり合っている所を表現しているとの事で、字ではなく、象徴的な作品でした。極限状況におかれた人は、日蓮上人が残した言葉「だだ今臨終」の心境で、自分の中の魂の声を最優先させて生きるという事を、命の燃焼度が高い彼のエネルギーから感じました。
 彼が難病にかからなかったら、これほどの濃密な人生や人を感動させる作品も生まれなかったでしょう。私はそれを強く感じました。先日見に行った星野富弘展でも、事故がなかったら、彼の潜在力は一生花開かずに埋もれたままだったでしょう。
 彼らの生き方を通して、時を命の燃焼に使うようにしましょう。
 私も夢を形にするべく、今日も命を燃焼する事ができ、このブログをやりながら眠気に負けそうです。